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「門真市」「コレステロールが正常なら大丈夫」の落とし穴。医師が教える動脈硬化の原因と予防

門真市にある「佐野医院」院長の佐野です。当院のブログをご覧いただきありがとうございます。

当院は門真市の地域のかかりつけ医として、内科をはじめ、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の診療を行っています。

このブログでは、日々の外来で患者さんからよくいただくご質問や、皆さまの健康に役立つ医学知識をできるだけ分かりやすくお伝えしています。

今回のテーマは、**「動脈硬化」**です。

「健康診断でコレステロールは正常だったから、血管は大丈夫ですよね?」

外来でも、このようなお話を耳にすることがあります。

確かに、LDLコレステロール、いわゆる「悪玉コレステロール」は動脈硬化を考えるうえで非常に重要な数値です。

しかし、コレステロールの数値だけで「動脈硬化がない」と判断することはできません。

動脈硬化は、高血圧や糖尿病、喫煙、加齢など、さまざまな要因が重なりながら、長い年月をかけて静かに進行していきます。

そして怖いのは、かなり進行するまで自覚症状がほとんどないことです。

今回は、「血管の老化」ともいえる動脈硬化について、その原因や検査、そして今日からできる予防についてお話しします。

1. そもそも「動脈硬化」とは?

動脈は、心臓から送り出された血液を全身へ運ぶ大切な血管です。

健康な動脈には弾力性があります。

ところが、加齢や高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの影響を長年受け続けることで、血管の壁が厚くなったり硬くなったり、内部にコレステロールなどがたまって「プラーク」と呼ばれる隆起が形成されたりします。

こうした血管の変化を動脈硬化と呼びます。

動脈硬化が進行すると血液の通り道が狭くなるだけでなく、プラークが傷ついたことをきっかけに血栓ができ、血管が突然詰まってしまうことがあります。

その結果として起こる代表的な病気が、

  • 心臓の血管で起これば「狭心症・心筋梗塞」

  • 脳の血管で起これば「脳梗塞」

  • 足の血管で起これば「末梢動脈疾患」

などです。

つまり動脈硬化そのものよりも、その先に起こる重大な病気を防ぐことが大切なのです。

2. 「LDLコレステロールが正常=血管も正常」ではありません

LDLコレステロールが高い状態が続くことは、動脈硬化の重要な危険因子です。

しかし、動脈硬化はLDLコレステロールだけで進むわけではありません。

たとえば、

高血圧
血管の壁に高い圧力がかかり続け、血管に負担を与えます。

糖尿病
高血糖の状態が長く続くことで血管が傷み、動脈硬化が進みやすくなります。

喫煙
タバコは血管にさまざまな悪影響を及ぼし、動脈硬化性疾患の重要な危険因子になります。

肥満・運動不足
糖尿病、高血圧、脂質異常症などにつながり、結果として動脈硬化のリスクを高めます。

加齢や体質・家族歴
生活習慣に気をつけていても、年齢や遺伝的な要因などによって動脈硬化のリスクが高くなる場合があります。

このため、健康診断でLDLコレステロールが基準範囲内だったとしても、それだけで「血管は大丈夫」とは言い切れません。

一つの数字だけを見るのではなく、自分が持っている危険因子を総合的に考えることが大切です。

3. 動脈硬化が怖い本当の理由は「症状がない」こと

動脈硬化で特に知っておいていただきたいのが、初期にはほとんど自覚症状がないという点です。

血圧が高くても痛くありません。

LDLコレステロールが高くても、通常はそれ自体で症状を感じません。

血糖値が少し高くても、初期には普段どおり生活できる方がほとんどです。

そのため、

「元気だから大丈夫」

「何も症状がないから、まだ治療しなくてもいい」

と思ってしまいがちです。

しかし、その間にも血管の変化が少しずつ進んでいることがあります。

そして、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞として発症することがあります。

だからこそ動脈硬化は、症状が出てからではなく、症状のない時期からリスクを知り、予防していくことが重要なのです。

4. 血液検査だけでは分からない?「頸動脈エコー」で血管を見る

では、自分の血管に動脈硬化が起こっているかどうかを調べる方法はあるのでしょうか。

その一つが**頸動脈エコー(頸動脈超音波検査)**です。

首の左右を走っている「頸動脈」は、脳へ血液を送る重要な血管です。

頸動脈エコーでは、超音波を使って血管の状態を観察し、血管壁の厚さやプラークの有無などを評価します。

採血は「血液の中の状態」を調べる検査ですが、頸動脈エコーは実際の血管の形態を画像で観察できるという違いがあります。

検査では首にゼリーを塗り、超音波の機械を当てて観察します。放射線による被ばくもありません。

特に、

「高血圧が長く続いている」
「糖尿病がある」
「LDLコレステロールが高い」
「喫煙歴がある」
「家族に心筋梗塞や脳梗塞になった人がいる」

といった方では、医師が必要性を判断したうえで、動脈硬化の状態を評価する検査の一つとして頸動脈エコーを行うことがあります。

5. 動脈硬化は「血管年齢」だけの問題ではありません

最近は「血管年齢」という言葉を耳にすることも増えました。

分かりやすい言葉ではありますが、大切なのは「あなたの血管は○歳です」という数字そのものではありません。

重要なのは、

今、自分にどのような危険因子があり、これから心筋梗塞や脳梗塞などを起こすリスクをどう減らしていくか

ということです。

血圧、LDLコレステロール、血糖値、喫煙の有無、年齢、既往歴などを総合的に評価し、その方に合った予防を考えていきます。

6. 今日からできる「血管を守る」生活習慣

動脈硬化という言葉を聞くと、

「もう年齢だから仕方がない」

と思われるかもしれません。

確かに加齢は避けることができませんが、動脈硬化の危険因子には改善できるものがたくさんあります。

まず大切なのは、血圧をきちんと管理すること。

家庭で血圧を測る習慣をつけ、血圧が高い状態を放置しないようにしましょう。

次に、LDLコレステロールや中性脂肪、血糖値・HbA1cを定期的に確認すること。

健康診断で「少し高いだけだから」と何年も放置せず、変化を継続して見ることが大切です。

食生活では、野菜・魚・大豆製品などを上手に取り入れ、肉の脂身やバターなど飽和脂肪酸を多く含む食品の摂り過ぎに注意します。

そして、ウォーキングなど無理なく続けられる運動を生活の中に取り入れましょう。

喫煙している方にとっては、禁煙も非常に重要な動脈硬化対策です。

完璧な生活を突然始める必要はありません。

「少し歩く」
「塩分を少し減らす」
「健診結果をそのままにしない」

そんな小さな積み重ねが、将来の血管を守ることにつながります。

まとめ:「症状がない今」こそ血管を守るチャンスです

動脈硬化は、ある日突然始まる病気ではありません。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などのさまざまな危険因子が重なり、長い年月をかけて進行していきます。

そして、動脈硬化が進んでいても、自覚症状がほとんどないことがあります。

だからこそ、

「コレステロールが正常だから大丈夫」

「元気だから大丈夫」

と一つの数字や症状だけで判断しないことが大切です。

健康診断で血圧・コレステロール・血糖値などを確認し、自分自身のリスクを知ること。

そして必要に応じて、血液検査や頸動脈エコーなどを組み合わせながら血管の状態を評価していくことが、心筋梗塞や脳梗塞などの予防につながります。

「健康診断でコレステロールを指摘された」
「血圧や血糖値が最近高くなってきた」
「自分の動脈硬化が気になる」

という方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

門真市の地域のかかりつけ医として、一人ひとりの状態に合わせて、将来の心筋梗塞や脳梗塞を防ぐための健康管理を一緒に考えていきたいと思います。

佐野医院

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